『明日も一日 きみを見てる』
著者の角田光代さんは、マンガ家の西原理恵子さんからアメリカンショートの仔猫を譲ってもらう。
「あなた死にそうな顔をしてるから」と仔猫を貰った角田さん。
この日から仔猫トトに、ハラハラ、ドキドキさせられる生活が始まった。
そのトトも12才をむかえた。猫と暮らすようになって一番の大きな変化は、幸せ感の変化だと言う。
以前の私にとっての幸せとは、坂道をどんどん上がっていくこと。疲れるけれど、見える景色がどんどん広がる。
自分が前より高い場所にいることがわかる。それが私にとっての『幸せ感』だった。
だから平坦な道を歩き続けたり、坂道を下るのは幸せとは反対の停止状態、もしくは下降状態。
猫がきてからは、坂道を上ることを幸福と思わなくなっている。
毎日が平坦であること、今日が昨日のコピーのような一日であることを、私は切に願うようになった。
それはつまるところ、トトが老いもせず病みもせず、今日と同じに駆け回り、同じに眠っていて欲しい。
物事は変わっていく。
だから、せめて私の日々に大きな変化がないようにと、思うようになった。
猫のいる暮らしの静けさの中にいたい。
トトの存在が私の日々の、私の幸せ感の基点になったのだと思う。
涙が滲んだ( ノω-、)
わかる、苦しい程にその気持ちが解る。
私も大切な宝物をうしなったから…。


