久坂部羊さんは医者であり作家。
実の父親の事を描いた本『人間の死に方』は、読むととても清々しく微笑ましい。
実の父親は、麻酔科の医者だったが、今の医療のあり方に拒否反応。
糖尿病でも甘い物をやめない。タバコも止められても止めない、ヘビースモーカー。
父親の希望を優先し、支える家族。
最後は食事もとれなくなり、穏やかに自宅で亡くなる。
その事を、こんなふうに著者は語ってました。
死を前にしたときの不安や悲しみは、死を拒む気持ちから生まれるのではないか。
死を受け入れることさえできれば、全てがこの上なく安らかで平穏になる。
逆に、死を拒んでいると、あれこれが心配になり、悲しみや苦しみが尽きない。
死はいくら拒んでも遠ざけられないし、いくら医療にすがっても防ぎきれない。
ホントにそう…(´ー`)
私も母や姉の死を受け入れられなかった。だからこそ、自分の『死』はちゃんと受け入れて穏やかな気持ちで逝きたい。