浅田次郎さんの本を読んだ。
あまり小説は読まないのだけど、タイトルに惹かれてつい…。
タイトル通り、短編集の全てが“見えないモノ”の物語。
強烈な印象を受けたのは『赤い絆』
若い遊女と学生が駆け落ちし、旅館で殺虫剤で自殺をはかる。翌朝、布団に横たわる二人を旅館の人が見つけるが、男は死んで女だけが僅かに息をしていた。
医者を呼んで、女を看てもらうも手の施しようがない。旅館の人は残りの殺虫剤を飲ませて楽にさせようすると、医者から殺人だと止められる。仕方なく旅館では、そのまま“死ぬ”まで2日間放置。
二人の手首は互いに紐で結びつけてられていた。しかし、男の両親が遺体を引き取る際に紐はほどかれ『お前なんか早く死ね』と虫の息の女を罵る。
胸がしめつけられる…(´;ω;`)
貧しい女の子が、食いぶちを減らすため売られてた時代。
売春防止法は1956年(昭和29年)5月にやっと公布された。女性の解放なんて最近。
角田さんの『曽根崎心中』も胸がしめつけられた💦
何か過去世と関連ありそう…。